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たたら板を作ろう
平たい土の板を作る技法のひとつ、「たたら」。 |
作り方
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工程① 土練り買ったばかりの土は、空気が入っています。 また、購入して数週間経ってしまった土は、 たとえ密封していても表面から水が抜け、 固くなってしまっています。 これを練って均一のやわらかさにし、 空気を抜いていく作業を土練りと言います。 今回は陶芸部会の先生が鮮やかに菊練りをしてくださいました。 練りあがった土の形が菊の花のようだから菊練り、と言います。 ちなみに、菊練りをまっとうにマスターするには だいたい3年かかるといわれており、 力の入れ方、土の回し方、なかなか鍛錬のいる技法のようです。 |
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工程②土を伸ばす乾いた作業台の上で、土を麺棒で均一に伸ばしていきます。 最初はハンマーで叩き、向きを変えたりひっくり返したりしながら伸ばし、 直径15㎝程度まで大きくなってから伸ばし棒が出動します。 均一に伸ばすコツは、伸ばす向きを1回ごとに変えること、 また乾いた作業台でおこなうこと、だそうです。 そして「たたら」という技法にあるように、 厚さ4㎝くらいまでになったら 「たたら板」を側面に設置することが重要になります。 伸ばし棒の両端に同じ厚さのたたら板を両端に置き、 伸ばし棒を渡しながら少しずつ伸ばします。 乾いていないと土が伸びないので、 作業台が広いほうが使いやすいんですね! |
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工程③土を均すたたら板の厚みまで伸ばしきったら、 鉄のヘラを使って土の表面を撫でて均していきます。 撫でてみればあら不思議、ぽこぽこと表面に空洞の在処が浮いてきます。 これを針で一つ一つ潰しては撫でて均し、潰しては均し、 土を時々板でサンドして、板ごとひっくり返す作業を繰り返します。 (指でひっくり返すと不必要に伸びてしまいます) 撫でる方向も毎回違う方が良いそうです。 力を入れすぎるとヘラ跡がついてしまうので、力加減か大変難しく、 慣れていない方だと削れ過ぎてしまうこともあります。 私個人の感覚的には、生クリームをスポンジに5ミリ厚で 均一に塗るくらいの力加減がちょうどぐらいでした。 ぽこぽこが無くなるまで根気よく行いましょう。 空気が入っている証拠なので、うっかり大きな穴を残していると、 割れたり水漏れの原因になります。 たたら作りが「初心者向けではない」と言われる由縁ですね。 とても空気が入りやすい作り方なので、 初心者の方は先生のチェックをもらった方が安心ですね。 |
この技法を使って制作したもの
このタタラ技法で以下の2種類の陶芸作品の製作にチャレンジしました。 |
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タタラに型押し☆三角一輪挿し初心者でも簡単に、しかも手早く、おまけにオリジナリティーたっぷりで作れる一輪挿しです。 絵心無くても大安心な型押し技法が楽しさをプラス! 今回、そんな大活躍した押し型は、すがわら陶芸部会の先生 オリジナル作品を使わせていただきました☆ |
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大判タタラでぐるり!筒型花瓶レイカフェよりご依頼のあった、「畑で採れた茎の長い花を飾るための花瓶」を作らせていただきました。 高さ20㎝の背の高い花瓶を、とてもシンプルに仕上げる方法を 教えていただきました。 シンプルは一番難しいかもしれないことを学んだ技法です。 |
今回の記事を書いた人について
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菅原生涯学習市民センター 工作担当 よしだアフターファイブも休日もアトリエにこもって絵を描くのがライフワークな、生粋のインドア女子。芸術系大学ガラス造形コース卒。陶芸は今回を除くと日帰り体験を3回ほどだけ、の習熟度です。また皆さんと大きなものを工作できる日を楽しみにしております。 |
